上級
AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲット¶
テスト対象は Google の AFL を使用してインストゥルメントされた Rust ターゲットですか? このレッスンでは、AFL インストゥルメンテーション付きで Rust ターゲットをビルドし、結果のバイナリを Mayhem でテストする方法を順を追って説明します。
学習時間の目安: 15 分
このレッスンを終了すると、以下のことができるようになります。
- 不適切な入力検証の欠陥がある AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをコンパイルし、ファジングする。
- インデックス境界外の欠陥がある AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをコンパイルし、ファジングする。
レッスンを駆け足で
始める前に前提条件を確認します。
-
rust-afl.tgz をダウンロードし、
rust-afl
Docker イメージをビルドし、指定された Docker レジストリにプッシュします。docker build -t <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl . docker push <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl
docker build -t $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/forallsecure/rust-afl . docker push $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/forallsecure/rust-afl
-
Mayhem UI または Mayhem CLI で次の Mayhemfile を使用して
forallsecure/rust-afl
Docker イメージに対して Mayhem ランを実行します。1 2 3 4 5 6 7
image: <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl:latest duration: 90 project: mayhem-examples target: rust-afl cmds: - cmd: /mayhemit/target/debug/mayhemit afl: true
1 2 3 4 5 6 7
image: $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/forallsecure/rust-afl:latest duration: 90 project: mayhem-examples target: rust-afl cmds: - cmd: /mayhemit/target/debug/mayhemit afl: true
以下が必要です。
- Docker がインストールされていること
- 有効なインターネット接続 (Docker Hub ベース イメージをプルするため)
ワン クリック テスト¶
下のボタンをクリックして AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットのテストを開始します。最終確認ページに到達するまで [Next] をクリックし、[Start Run] をクリックします。
次のようなラン ページが表示されます。
Mayhem による AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットのテストを確認したので、次に、どのように Rust ターゲットがビルドされたかを順を追って説明します。
AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットのテスト¶
ファイル: rust-afl.tgz
上記の rust-afl.tgz
をダウンロードして展開し、次のバグのある mayhemit.rs
プログラムを見てみましょう。
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ソース ファイルの先頭でプログラムに外部クレート afl
ライブラリがインポートされ、3 つの主要な関数 main
および fuzz!
があることがわかります。
main
関数はプログラムへのエントリポイントして機能し、afl
クレートによって提供される fuzz!
関数が含まれています。この関数は、標準入力からバイト列を読み取ってロジックにバイト列を渡します。特に、バイト列が "bug" である場合、abort()
関数が初期化され、不適切な入力検証の欠陥を発生させます。
次に rust-afl
がどのようにビルドされるかを見てみましょう。関連する Dockerfile
を見ると、以下の処理があるのがわかります。
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|
- 行 1: 必要な Rust 依存関係を収集するため、
rust:1.44-buster
ベース イメージがインポートされています。 - 行 2:
afl
クレート ライブラリがインストールされています。 - 行 3: Docker コンテナーに
mayhemit.rs
ソース ファイルがコピーされています。 - 行 4-9: (
afl
クレートによって提供される) AFL cargo サブコマンドが使用され、mayhemit.rs
ソース コードがmayhemit
Rust 実行ファイルにコンパイルされています。 - 行 14: ビルドされた Docker イメージのデフォルト実行ファイルとして
/mayhemit/target/debug/mayhemit
実行ファイルが定義されています。
次に、docker build
および docker push
コマンドを使用して、Docker イメージをビルドして Docker Hub にプッシュする必要があります。
次に、docker build
および docker push
コマンドを使用して、Docker イメージをビルドして Mayhem サーバーにプッシュする必要があります。$DOCKER_REGISTRY
は、内部的な Mayhem Docker レジストリの URL を表します。
docker build -t <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl .
docker push <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl
docker build -t $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/forallsecure/rust-afl .
docker push $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/forallsecure/rust-afl
Info
mayhem login
コマンドを使用して内部的な Mayhem Docker レジストリの URL を検索し、次のコマンドを使用して DOCKER_REGISTRY
環境変数を設定できます:
export DOCKER_REGISTRY=tutorial.forallsecure.com:5000
DOCKER_REGISTRY
環境変数に自身の Mayhem Docker レジストリ URL を設定する必要があります。
新しく作成した Docker イメージをパブリックな Docker Hub レジストリに正常にプッシュしたら、Mayhem UI から新規ランを作成し、<DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl
Docker イメージを検索します。Mayhemfile
が次のようになっていることを確認します。
新しく作成した Docker イメージをプライベートな Mayhem Docker レジストリに正常にプッシュしたら、Mayhem UI から新規ランを作成し、forallsecure/rust-afl
Docker イメージを検索します。Mayhemfile
が次のようになっていることを確認します。
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1 2 3 4 5 6 7 |
|
Note
ファイル入力を使用してターゲットをファジングするよう Mayhem に指示する @@
などのパラメーターなしで /mayhemit/target/debug/mayhemit
が cmd
に設定されていることを確認します。これは、Rust の afl
クレートが標準入力だけを使用してファジングを行うからです。詳細については Rust Fuzz Book を参照してください。
新規ラン作成フローの最終確認ページに到達するまで [Next] をクリックし、[Start Run] をクリックして Mayhem ランを実行します。次のようなラン ページが表示されます。
おめでとうございます! Mayhem での AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットのテストが成功しました。
⚡ 現実的な演習: mayhemit-out-of-bounds
AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットのコンパイルとテスト¶
不適切な入力検証の欠陥がある Rust ターゲットのビルドおよびテスト方法がわかったところで、ソース コードを修正してインデックス境界外の欠陥を検出できるかどうかやってみましょう。
ファイル: mayhemit-out-of-bounds-unsolved.zip
手順
mayhemit.rs
ソース コードを変更して最大長の制約を追加し、次のようにインデックス境界外欠陥を追加します。
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|
docker build
コマンドを使用してDockerfile
を再ビルドし、結果の Docker イメージを<DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
としてタグ付けします。docker push
コマンドを使用してパブリックな Docker Hub レジストリに<DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージをプッシュします。- Mayhem UI または Mayhem CLI を使用して
<DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージをファジングします。Mayhemfile
が適切に設定されていることを確認します。
docker build
コマンドを使用してDockerfile
を再ビルドし、結果の Docker イメージを$MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
としてタグ付けします。docker push
コマンドを使用してプライベートな Mayhem Docker レジストリに$MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージをプッシュします。- Mayhem UI または Mayhem CLI を使用して
$MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージをテストします。Mayhemfile
が適切に設定されていることを確認します。
🔍 確認mayhemit-out-of-bounds
AFL インストゥルメンテーション付き Rsut ターゲットのコンパイルとテスト¶
解答
模範解答: mayhemit-out-of-bounds-solved.zip
まず、fuzz!
関数をファジングしたとき、入力テスト ケース "bug" がインデックス境界外エラーを発生させるよう、最大長の制約 data.len() < 5
および誤った呼び出し data[10]
を追加します。
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次に、Dockerfile
と同じディレクトリで docker build
コマンドを実行し、結果の Docker イメージに <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
というタグを付けます。
次に、Dockerfile
と同じディレクトリで docker build
コマンドを実行し、結果の Docker イメージに $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
というタグを付けます。
docker build -f Dockerfile -t <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds .
docker build -f Dockerfile -t $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds .
次に、$MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージにタグを付けてパブリックな Docker Hub レジストリにプッシュします。
次に、$MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージにタグを付けてプライベートな Mayhem Docker レジストリにプッシュします。
docker push <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
docker push $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
別の方法として、付属の Makefil を使用し、
MAYHEM_DOCKER_REGISTRY` 環境変数を設定して次のコマンドを実行することで、簡単に結果の Docker イメージをビルドし、プッシュすることもできます。
make build
make push
最後に、Mayhem UI または Mayhem CLI を使用して、アップロードされた <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージに対して Mayhem ランを実行します。Mayhemfile
は次のようになっているはずです。
最後に、Mayhem UI または Mayhem CLI を使用して、アップロードされた $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds
Docker イメージに対して Mayhem ランを実行します。Mayhemfile
は次のようになっているはずです。
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最終的なラン ページは次のように表示されるはずです。
おめでとうございます! Mayhem がインデックス境界外の欠陥を発見しました。スクラッチからベース実行ファイル AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをビルドし、Mayhem を使用してバグを検出できました。
✏️ まとめと振り返り¶
このレッスンでは、AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットを Mayhem でファジングする方法を学びました。
学習内容
1.不適切な入力検証の欠陥がある AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをビルドし、テストする。
-
ソース コードには次の欠陥が含まれているはずです:
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fn main() { fuzz!(|data: &[u8]| { if data[0] == 'b' as u8 { if data[1] == 'u' as u8 { if data[2] == 'g' as u8 { process::abort(); } } } }); }
-
AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをファジングするには、次の
Dockerfile
およびMayhemfile
を使用して Rust プログラムを含む Docker イメージをビルドし、Mayhem でファジングを実行します。1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
FROM rust:1.44-buster as rust-target RUN cargo install afl --version 0.7.0 COPY mayhemit.rs . RUN export USER=root && \ cargo new mayhemit && \ cd mayhemit && \ mv /mayhemit.rs src/main.rs && \ echo afl = '"0.4"' >> Cargo.toml && \ cargo afl build RUN mkdir /testsuite && echo seed > /testsuite/seed # Set to fuzz! ENTRYPOINT ["cargo", "afl", "fuzz", "-i", "/tmp", "-o", "/out"] CMD ["/mayhemit/target/debug/mayhemit"]
1 2 3 4 5 6 7
image: <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl:latest duration: 90 project: mayhem-examples target: rust-afl cmds: - cmd: /mayhemit/target/debug/mayhemit afl: true
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image: $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/forallsecure/rust-afl:latest duration: 90 project: mayhem-examples target: rust-afl cmds: - cmd: /mayhemit/target/debug/mayhemit afl: true
2.インデックス境界外の欠陥がある AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをビルドし、テストする。
-
ソース コードには次の欠陥が含まれているはずです:
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
fn main() { fuzz!(|data: &[u8]| { if data.len() >= 3 && data.len() < 5 { if data[0] == 'b' as u8 { if data[1] == 'u' as u8 { if data[2] == 'g' as u8 { let x; x = data[10]; } } } } }); }
-
AFL インストゥルメンテーション付き Rust ターゲットをファジングするには、次の
Dockerfile
およびMayhemfile
を使用して Rust プログラムを含む Docker イメージをビルドし、Mayhem でファジングを実行します。1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
FROM rust:1.44-buster as rust-target RUN cargo install afl --version 0.7.0 COPY mayhemit.rs . RUN export USER=root && \ cargo new mayhemit && \ cd mayhemit && \ mv /mayhemit.rs src/main.rs && \ echo afl = '"0.4"' >> Cargo.toml && \ cargo afl build RUN mkdir /testsuite && echo seed > /testsuite/seed # Set to fuzz! ENTRYPOINT ["cargo", "afl", "fuzz", "-i", "/tmp", "-o", "/out"] CMD ["/mayhemit/target/debug/mayhemit"]
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image: <DOCKERHUB_USERNAME>/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds:latest duration: 90 project: mayhem-examples target: mayhemit-out-of-bounds cmds: - cmd: /mayhemit/target/debug/mayhemit afl: true
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image: $MAYHEM_DOCKER_REGISTRY/rust-afl-mayhemit-out-of-bounds:latest duration: 90 project: mayhem-examples target: mayhemit-out-of-bounds cmds: - cmd: /mayhemit/target/debug/mayhemit afl: true